ヘミシンクの宇宙観(2) -心理学との対比(私見に関する経過報告)-
昨日は、ヘミシンクとインド哲学の対比について書いてみましたが、
本日は、ヘミシンクと心理学の対比について書いてみます。
心理学において宇宙観に言及している方は(私が知る限り)
あまりいないと思います。
が、そんな中、今日、明日は、2人の方を挙げてみたいと思います。
一人目は、分析心理学の祖、カール・グフタス・ユングです。
ユングの宇宙観(世界観)を簡単に言うと、
・人間の内面には無意識という広大な領域があり、そちらが本体と言ってよい。
・人間の無意識は、普段表面に上がってくることなく意識しないが、個人的な
シャドー(影)、トラウマ、コンプレックス等に加えて、元型などの個人を超え
た家族、民族、祖先などが抱えていたある種の型までをも内面に抱えている。
・そして、無意識下にある様々なものを意識に浮かび上がらせることが「統合」
ということであり、統合化により 「個性化」という完成形につながっていく。
という考え方になるかと思います。
私には、ユングの言う「個性化された、統合化された自身」というのは、ヘミ
シンクで言う「トータルセルフ=自身の人生の総体」そのものにも思えます。
そして、その統合化の過程は、ヘミシンクでいう「自身の持つ過去のトラウマ
などに加え、祖先など集合無意識的なものをも対象とした壮大な救出活動」
にも思えます。
また、ユングの「集合的無意識」という概念は、自他が根本部分でつながる、
すなわちヘミシンクで言う「ITクラスタ」にも通じるように思えます。
ユングの宇宙観は、ヘミシンクのフォーカスのように線形に連なっていない
など、細かく見ていくと突っ込みどころや矛盾点は含まれていると思います。
けれども、「無意識の中には自身や集団を含めた膨大な経験、感情の蓄積
があること」、「それらを意識化(追体験という表現でもよいかと思います)
することで統合化が果たされていく」という点が、ヘミシンクの救出活動・
過去世探索、およびトータルセルフへの邂逅などに通じる部分があると
思えます。
ユングが到達した領域は奥深いと思いますし、
ヘミシンクの宇宙観にも深みを感じます。
二人目の方については、明日、書きたいと思います。
→2015年5月20日:取り上げる方を変更しました。
宇宙観というよりも、「ある心理学体系とヘミシンクに、
かなり通じる 概念がある」という点に着目してピックアップしました。