「人生100年時代構想会議」の初会合のニュースがありましたね。でも、人生100年時代でなくても、田舎では「動けるうちは働くのが結構当たり前」だったりします。
先日のニュースで「人生100年構想会議」の初会合が開かれた、とありました。
この会合では、私のブログでもご紹介させて頂いた「LIFE SHIFT」や「WORK SHIFT」の著者で、人生100年時代のライフスタイルの提言をされているリンダ・グラットン教授が講演されたそうです。
教授は、「教育」「仕事」「引退後」という3ステージの直線的な人生ではなく、途中で「教育」「仕事」などのステージを何度も経験するという4ステージ、5ステージの生き方を提唱されています。
そのような教授の持論が、ニュース、新聞などでしっかり紹介されていましたね。うれしいことです!
新聞によると、これ以外にも、大学教育の機会確保と、そのための金銭面などの制度拡充など、現状の枠組みの中での施策強化の話題が結構ありました。
もちろん現状の問題点にしっかりと対処していくことは大事だと思います。
それと同時にぜひ、この会議の名称にもなっている「人生100年時代」という長寿時代に沿った大きな改革についても道筋がつくといいな、と思います。
ちょうど今、衆議院の解散が行われますので、その後に話が進んで行くのでしょうね。
さて、現在、私たち日本人の平均寿命は、男性81歳、女性87歳くらいです。年々、平均寿命は延び続けていますので、このペースで行くと、50年後だと男性86歳、女性91歳くらいの人生90年時代になるでしょうし、100年後には人生100年時代となります。
え~50年も先のこと?100年も先のこと? などと言うなかれ。
50年後ということは、現在40歳の人が90歳になる時です。100年先ということは、現在生まれた子どもが100歳になる時です。
だから、全くもってずっと先のこと、ということではないのです。もう生まれている人、現に生きている人に関わることなのです。
そんな人生90年、100年時代のマネーの試算をしてみると・・・
例えば、人生90年時代の場合、
現在の制度通り、60歳まで年金掛金を支払い、65歳まで働くと想定すると、概ね40年間年金を積み立てて、25年間年金を受け取ることになります。支払い期間と受取期間の比率が8:5となります。人生100年時代だと、その比率は8:7となりますね。
人生80年時代だと、その比率は8:3(40年:15年)ですから、老後資金積立てにかかる負担比率が大きくなることが分かります。
※金額換算するには様々なケースがあり、ややこしいため、単純に期間の比率を提示してみました。
当然ながら、未来はどうなるか分かりません。ただまあ、将来的に資金繰りが苦しくなることは明白ですね。
ということは・・・
働く年齢は、65歳→70歳へ→さらに75歳へ
年金を納めるのは、60歳→65歳→70~75歳へ
年金受給は、65歳→70歳へ→75歳へ
とシフトしていくことは全く不思議ではないと思います。
こんなことを言うと、
え~、75歳まで働くの?という声が聞こえそうですね。
ただ、これに関しては、私が住む片田舎の状況をちょっとお話してみたいと思います。都会とは違った価値観なので。。。
私の住む辺りでは、動けるうちは働く(家事含む)という価値観が結構当たり前です。
ご近所に住むあるご夫婦は、75歳の今でも二人とも勤めています。60歳くらいで、口コミで仕事を見つけてきたそうですよ。
自営業の人たちは、動けるまで町工場などご自身の会社で働く人が多いですし、
働くという選択をしていない人でも、地域の役員(少しですが、手当があります)をされていたり、農業をする人や家の修繕、庭の手入れをするなど(お金を稼いでいないとしても、食住のコストが減る=実質的に稼いでいるようなものです)、様々な人がいらっしゃいます。
何と言いますかね。フルタイムで会社に勤務して働くというよりは、動ける間は働く、もしくは何らかの形で社会に関わるという価値観が根付いています。
健康のためなのか、お金の心配からなのか、暇なのが嫌なのか、人と繋がりたいのか、動き続けることが当たり前のような感じです。
もちろん、私たちのような片田舎(=元ド田舎)では、家とか田畑を持っている人が多いです。
これが前提なので、都会の方にそのまま当てはめることはできません。
が、私たちの周りを見ると、空き家が全体の20%はあると思います。子どもさんが都市部に出てしまったというご家庭が多いですかね。
都会の方が、私の住むような片田舎に移るのも選択肢の一つかも知れませんよ。
フルタイムで会社で働くことが、生きる糧を得る唯一の方法だと信じ込んでいると、当然のように都会志向になると思います。都会の方が、医療福祉が充実していて住みやすいという話も聞きます。
けれども、重ね重ね書かせて頂きますが、
都会の人が片田舎へ移って、生活コストをそれ程かけずに、ずっと働いて生きていく、という選択肢は確実にあります。
今回はほぼ、定年後の生活ということに絞って書かせて頂きましたが、いわゆる就労年齢(~64歳)の人でも片田舎で生きていくことが可能だと思います。
今後、片田舎での生活については、もっともっとこのブログでも書いていきたいと思います。