世界に本を届けよう! -元マイクロソフト社員が設立した「ルーム・トゥ・リード」のお話です-
今回は、元マイクロソフト社員で、現在NPO「ルーム・トゥ・リード」を創立しご活躍のジョンウッド氏による「マイクロソフトでは出会えなかった天職」を取り上げさせて頂きます。
まずはこの「ルーム・トゥ・リード」の設立背景について簡単に書かせて頂きます。
当時、マイクロソフトのマーケティングディレクターとしてオーストラリア、中国などで猛烈に働いていたジョン・ウッド氏は、9年振りの21日間(!)の長期休暇でヒマラヤ・トレッキングに出かけます。
旅行中、ジョンはネパールのとある山小屋で、パシュパティというネパール人男性と出会います。
そこでジョンは、ネパールの教育事情 -非識字率が70%に及ぶこと、しかし国中の資金不足のため教育への投資が不足し、学校・先生・教科書などが不足しているという現実- を知らされます。
ジョンは、ちょうどこの後、地元の学校を訪問する予定だったパシュパティに同行し、先生・スペースが不足し生徒が溢れかえる教室、そして本がほとんど無い図書館を見ることになります。
幼少時より本好きだったジョンは、帰り際、この学校に本を寄贈する、と約束してここを離れていきます。
このようなきっかけから、この物語は始まります。
帰ってから早速、ジョンは知り合いに向けて本の寄贈を呼びかけ、順調に本が集まります。
初めて本を送り、そしてさらに寄贈先に立ち会ったジョンの中で、この事業をもっと行っていきたいという思いが膨らみ、ついにはマイクロソフトを退職し、ルーム・トゥ・リード(当初は、Books For Nepal)を立ち上げることになります。
文字通りゼロから事業を立ち上げていくのですが、ジョンの場合、
・ビジネス経験が豊富で、ビジネスモデル策定のスキルがあった
・寄付を募るために大切なプレゼンテーションのスキルが高かった
・ビジネスなどを通じた豊富な人脈があったこと、およびアメリカに寄付文化が人脈を増やすのに役立った
などの素晴らしいスキル・人脈があったことから、様々な苦労をしながらも事業を進めて行き、現在のような成功を収めたのです。
さらなるルーム・トゥ・リードの特徴については、次回書かせて頂きます。