イメージを用いた心理臨床手法がよく分かる -放送大学の「心理臨床とイメージ」という本-
以前の記事でユング心理学の分かりやすい入門書について
紹介させて頂きました。
今回は、私自身、さらにこれら領域を学ぶ上で役に立ったな、
と思える本についてシェアさせて頂きます。
昨日も最後に少しだけ書いた本です。
その本は、放送大学の本「心理臨床とイメージ」です。
さて、この本の目次についてピックアップしてみます。
・心的現実とイメージ
・昔話・御伽噺と心理臨床
・ユングの個性化過程とイメージ
・夢分析
・人間とイメージ表現
・バウムテスト
・風景画(風景構成法)
・絵画療法(自由画の描画療法)
・箱庭療法
・コラージュ
・イメージと身体―音楽・ダンス
・心理劇―ロール・プレイング法
・イメージから見る人生1―エドヴァルド・ムンク
・イメージから見る人生2―自然、とくに河川の視点から
・イメージと心理療法の器
大きく分けて、無意識の概説、具体的な心理臨床の紹介、
の2つに分かれているのではないかと思います。
本のタイトルにユングの名前は冠していませんが、
かなりの割合でユングが土台になっています。
この本を読んで、私が得たものは以下のとおりです。
まず一つ目は、特に昔話や夢分析の章を通じて
集合的無意識への理解が進みました。
また、先日書かせて頂いた「昔話」と「夢分析」の記事については、
こちらの本が参考になりました。
二つ目は、無意識を知るために重要なイメージを表出させるための
手法についても理解が進みました。
ユング由来の手法だけではありませんが
有名なバウムテストや箱庭療法に限らず、
絵画、コラージュ(貼り絵)、演劇などを通じても
無意識が持つイメージを表出させる有効な方法に
なり得ることを実感しました。
芸術に触れてみることは、ヘミシンクでも推奨していますし。
何か始めてみたくなりました!
さて。
さらには、別の機会でフロイト派の考え方に触れる事がありました。
フロイトについては、エディプス・コンプレックスや発達論などに
見られるように、すべてを性の問題に結びつけるような傾向があり
なかなか食指が進まなかったのですが、
今回、フロイト派の多様な考え方に触れる機会があり、
現在もなお発展を続けていることを実感しました。
今一度、手に取ってみる必要がありそうです。
やはり、無意識を初めて体系的に扱った、ということで
歴史に名を残している方と、その一派です。
私が先入観で思っているよりもずっと深い考え方が
存在するに違いないと思います。
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