若者以外の世代にも聴いて欲しいです! -ストーリー性に富んだ「SEKAI NO OWARI」というバンド-
「SEKAI NO OWARI」が若者の間で人気ですね。
恥ずかしながら わたくし、昨年夏頃まで SEKAI NO OWARIのことは知らなかったのですが、ある時、偶然に「眠り姫」という曲を聴き、「何なんだ。これは?」と興味を持ちました。
というのが。
「眠り姫」はファンタジーな曲調なのですが、歌詞は無常性、虚無性に溢れているのです。
著作権の問題があるでしょうから詳しくは書きませんが、いつも一緒に冒険してきた姫が、ある朝突然、この世界からいなくなってしまったらどうしよう、という内容で、曲調と歌詞のギャップに驚きました。
繰り返しになりますが、眠り姫を聴いて「何なんだ、この曲は?」と思った私は、次々とSEKAI NO OWARIの曲を聴いていきました。
極端な例かもしれませんが、「生物学的幻想曲」なども驚くような歌詞ですね。
僕が生まれた理由は何なのか?
子孫を残すという、永久に続く命のサイクルを繰り返すだけなのか?
という内容です。
まるでニーチェの「永遠回帰(永劫回帰)」、ニヒリズムを語っているようです。
さらには、ちょっと視点は変わって、「炎と森のカーニバル」のミュージック・ビデオも興味深いですね。
一発撮りだったらしいのですが、扉の向こうから出てきたボーカルの深瀬さんが、次々とメンバーと合流し、ミイラ男たちや炎使いたちと遭遇しながら森の中を歩むという、まさに無意識の世界を旅するような内容なのです。
その後も、いろいろと調べていくと
・メンバーは小中高での同級生たち。
・ボーカルの深瀬さんは、精神的に病んだ経験がある。
・深瀬さん、藤崎彩織さんは学生時代、強烈ないじめにあったことがある。
・深瀬さんを取り囲むような形で、メンバー達はシェアハウスで暮らしている。
・ライブハウスを自身で作ったり、採算度外視のライブを行なったことがある。
など極めてストーリー性の強い世界を持った人たちだと分かりました。
さて、SEKAI NO OWARIのアルバムを見てみると。
(デモ・アルバムを除く)最初のアルバムである「EARTH」では「平和」「命」などをかなりストレートに生々しく歌にしています。
次のアルバム「ENTERTAINMENT」では、先ほどの「生物学的幻想曲」など無常観等を歌った曲を含みつつもそのタイトルとおり前アルバムよりもエンターテイメント寄りに方向を振り、より一般的に楽しめるものとなっていると思いました。
そして、最新アルバム「Tree」は、さらにエンターテイメント寄りに振っており最初の生々しさがかなり薄まり、更に一般的になって来た観があります。
これは次回以降に書こうと思いますが、SEKAI NO OWARIの世界観は心理学的に見ても興味深いです。
若い方に人気のようですが、上記心理学的考察含め、壮年・中年世代でも楽しめると思います!
アルバムを買う前に「公式 ホームページ」も見てみると良いと思います。
ぜひ!
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