田原総一朗さんが伝えたい「日本現代史(政治史)」が面白い! (おすすめ本)

先日、タモリさんの番組の記事を書いた際、

田原総一朗さんが書かれた本を興味深く拝読したことを思い出しました。

 

その本のタイトルは「私が伝えたい日本現代史というタイトルで

1934-1960年版」「1960-2014年版」の2冊構成です。

以後、便宜的に前者を「前編」、後者を「後編」とします。

 

有名な方なので紹介するまでもないかもしれませんが

まずは、田原総一朗さんについて簡単に紹介します。

 

田原さんは 1934年生まれ、今年81歳になられます。

終戦時の1945年は、11歳で小学5年生です。

1960年に大学を卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京勤務を経て、

1977年にフリーのジャーナリストになられます。

その後は「サンデープロジェクト」「朝まで生テレビ!」などの番組で

司会をされているので有名ですよね。

 

この本の前編は、

1931年の満州事変から1960年の岸内閣までが対象となっています。

田原さんがお生まれになる前、幼少期、学生時代のことなので、

史料や関係者インタビューなどから構成されているのだと思います。

(ちなみに田原さんは、佐藤栄作氏以降の著名政治家には大体

会ったことがあるそうです)

 

さて前編で印象に残ったのは。

・戦争時、日本の情報力が致命的に弱いことを再三指摘されています。

・終戦直後の悪性インフレ時の生活状況が赤裸々に語られています。

 たけのこの皮を一枚ずつ剥ぐがごとく、身の回りのものを売りながら

 生活されていました(たけのこ生活、と呼ばれていました)。

・GHQの進駐、朝鮮戦争などを経て、吉田内閣、岸内閣を中心に

 日本が成長の軌道に乗るまでの流れが、登場人物の人となりを

 浮き彫りにしながら分かりやすく語られています。

 

そして後編では、

池田、佐藤、田中内閣から現在の安倍内閣までが語られるわけですが

特に田中角栄氏あたりから生のインタビュー内容などが盛り込まれ

さらに臨場感が増してきます。

 

私が印象に残ったのは以下の点です。

田中角栄氏は法律に詳しかったこと(議員立法33本!)、

たいへんに番記者に慕われており首相退陣時には涙する記者もいたこと

など、巷で言われる金権体質面以外で、十二分に魅力的な人間であった

ことが伝わってきます。

 

また、これ以外にも、特に中曽根氏、竹下氏、宮澤氏あたりの歴代首相や

後藤田氏などの政治家、早坂氏などの秘書の方へのインタビューなど

我々がテレビ、新聞などを通じて知る人物像以上に、人柄などが滲み出て

臨場感を持って読むことができました。

 

そしてご存じのように、田原さんの番組には政治家の方も多く出演されます。

番組内の発言が大きく政局に影響したり、田原さんご自身も小渕内閣時に

教育改革国民会議委員を打診されたこと(田原氏ご自身が在野でいたい

ということで断られたようです)、など政治への関係性が大きかったこと

印象的でした。

 

さて、総括です。

まず、この本は結構フラットな立場で書かかれているように思います。

また、この2冊の本はそれぞれ300ページ程度あります。

生の情報など臨場感あふれていますが、それゆえ、

これだけで85年分の現代史を語るには紙面が不足気味です。

結構駆け足で進んでいる面はあります。

 

もっともっと臨場感あふれるお話を書いて頂きたいですね。

 

ともあれ、スイスイと読め、面白く興味深い本だと思います。

 

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