脳内の神経伝達物質:「ドーパミン」と「セロトニン」の違いと、気をつけるべき点についての興味深いお話です。【スタンフォードの自分を変える教室】より

 

先日、「スタンフォードの自分を変える教室」について書かせて頂きました。

今回も、本書の中の興味深いトピックスについてご紹介します。

それは。

脳内の神経伝達物質:ドーパミン、セロトニンなどに関するトピックスです。

 

まずは、ドーパミンについて。

ドーパミンは、報酬(快)が手に入りそうだという「予定」だとか「期待」によって放出される脳内物質です。

そしてここがポイントなのですが、その時に感じるのは、幸福感ではなく、「興奮に近いもの」なのです。

要するに、ドーパミン放出効果によって、予感はすれども、好ましさや満足や喜ばしさなどは感じられないということなのです!

幸せを追い求めようとはするが、幸せそのものではない。

報酬の予感や期待を抱かせる仕組みであって、それが私たちを突き動かしているというのです。

人々を「期待の虜」にさせ、刺激を追い求めさせるシステムという言い方もできるでしょうね。

このシステムが発動すると、私たちの欲しくなったモノを何が何でも手に入れなければ気が済まなくなります。

そしてこのような期待の一方で、「だめだと分かっているのに、ついついしてしまう」というようなストレスや傷害なども同時に感じていたりするのです。実際にストレス・ホルモンが放出されているそうです。

 

この現象を現代生活に当てはめてみると、典型的なのは、パソコン・スマホなどのメール・フェイスブック・ツイッター・YouTubeの閲覧でしょうね。

何か新しいメッセージが無いかな、新しい動画が無いかな、と思いながら、ズルズルとクリックし続けることってよくありますよね。

すごい報酬が得られるという程のものではないですが、ちょっとした「快」の期待を抱いて、私たちはパソコン・スマホを使い続けているのです。

それから、テレビのコマーシャル、スーパーのセールなどでも、私たちに「お買い得」だとか「貴重品」などの期待を抱かせることによって、多大な成果を上げていたりします。

 

さて、このようなドーパミンのシステムについては、考えてみれば、私たち人類がその昔、食糧を手に入れたり、生殖を行い、生き残るためのサバイバル本能(何が何でも手に入れようとする欲望)のようなものなので・・・

現代社会ではすっかり様相が変わってしまったとは言え、一概に否定するようなものではありません。

現に、使い様によっては、現代の私たちの「やる気」を喚起するでしょうし。

 

それから。

このドーパミン・システムなどの話は、「ストレス解消法」にも適用可能です。

日常、ストレスを感じた私たちは、気分転換と称して、食べたり飲んだり、ショッピング、テレビ鑑賞、インターネット、テレビゲームなどを行なったりします。

これってごく自然なことです。

ただ、気を付けなくてはいけないのが、これら気晴らしって、いわゆるドーパミン・システム的な行為であるという点です。

報酬(快)を期待したけれど、実際は必ずしも期待通りに楽しくなるとは限らない(報酬への期待と幸福感は違います)わけです。

さらには、息抜きのつもりが思ったほど楽しくならないため、さらなる快を求めて・・・その後、(健康など)になることさえあるのです。

 

そんな中、本書で推奨するストレス解消法とは?

ドーパミン系ではなく、セロトニンなどの気分を適切に覚醒させる脳内物質を増やせるような方法です。

具体的には?

スポーツをする、読書や音楽鑑賞、家族や友人と過ごす、マッサージ、散歩、瞑想、ヨガなどだそうです。

ただ、それらを適度にやることが大切でしょうね。

これら解消法を行った場合、ドーパミンが放出された時のように興奮したりはしないため、どれくらい気分が良くなったかは、はっきりと気づかなかったりします。

けれども、静かなる安心感と言いますかね。穏やかな、爽やかな感じになりますね。

それらが効果的だということなのです。

 

いかがでしょうか?

本書「スタンフォードの自分を変える教室」から印象的な話を書かせて頂きました。

ドーパミン系のシステムにおいて、気をつけなくてはいけないことが分かるように思います。

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