がんばっているけど、何となく疲れてしまっている方に読んで欲しい。心屋仁之介さんの【いいかげんに生きる】
世の中には、がんばりやさんで、やさしくって、しっかりしていて、正義感にあふれていて、向上心の強いできる人ってたくさんいます。
でも、なかにはなんとなく疲れてしまって、「つらいな」「しんどいな」「何もかもどうでもいい」なんて思ってしまう人もけっこういます。
今回ご紹介する本は、心屋仁之介さんが、そのような人たちに向けて書かれたフォトメッセージ本です。
続けて。
そんな人たちに言いたいのです。
「いいかげんに生きてみませんか」って。
いいかげん?
そんなことしたら周りの人に白い目で見られるじゃないか。迷惑かけるでしょ。
と思われますよね。
もちろんこれはバランスの問題で、がんばる人ほど、いいかげんな要素を取り入れようということなのです。
さらに。
ついがんばってしまう人は、「がんばる」のをやめて、あえて手を抜く。
いいかげん、適当、なまけるくらいが、人生うまくいくって。
「~すべき」「~しなきゃ」でがんじがらめになって、なんとなくしんどい毎日を生きている人。
やさしすぎ、がんばりすぎ、しっかりしすぎて疲れてしまい、ちょっぴり心が折れかけている人。
そういう人は、「他人」に重心を置きすぎているんです。
(中略)
「~すべき」「~しなきゃ」を捨てて、「がんばる」をやめて、自分の「心地いい」や「好き」「やりたいこと」をやっていく、
つまり「自分」を優先してもいいんじゃないかなって。
「他人」から「自分」に軸をもってくるんです。
少し上のところで書かせて頂いたように、頑張っている人は「いいかげんだと、他の人にどう思われるか?」ということが気になってしまう、すなわち「他人」に重心を置きすぎているので、どう思われているかを考えすぎて、つらいということですね。
心屋さんは以前、20年にもわたって佐川急便で働いてこられたそうです。
その時は、時間・納期を守る、売上を達成しよう、上司の言ったことはきっちりクリアしよう、部下はちゃんと指導して育てよう、と頑張り続けてこられました。
それなりに出世し、成果を上げられたそうなのですが、内心つらいし、何か違うな、と思われていたそうです。
よ~く分かります。
私にも心当たりがあります。
私も以前会社員だったのですが、組織目標や個人目標(と言っても、実質的に組織から与えられるものが多いです)を達成するんだ、と、そのことばかりが自分の頭の中を占め、価値観もそれに合わせ、自分の世界すらも会社と一心同体のように生きてきたように思います。
まあ、と言いながらも、抜けるとこは抜いていたので、けっこう楽しくやっていましたけどね。
果てしなく成長、拡大を促される状況に疲れていた面はありますし、このままでは自身の価値観が狭いままで一生を終えてしまうのかな、との危機感を感じたのも確かです。
話を戻すと。
多分、世の中にたくさんいらっしゃると思われる「がんばっているけど、しんどいなぁ」という方に向けての、「いいかげんに生きる」、言いかえると「もっと自分のことも考えよう」「力を抜こう」とのメッセージが掲載されたのが本書「いいかげんに、生きる」なのです。
フォトメッセージ本ということで、写真がふんだんに掲載されていて、文字が少な目かもしれませんが、心に響くことばが多々ありました。
心屋さんの基本的な考え方、カウンセリングの姿勢などがよく分かる、数多い心屋さんの本の中では最初に読むと良い、おすすめの書です。
他人軸から自分軸に重心を移して、いい塩梅に生きてみませんか。