日本有数の実業家:稲盛和夫氏が「内面の大切さ」を語り尽す古典書! 【生き方】

 

京セラ、 KDDI の創業者で、三田工業、日本航空の立て直しにも尽力された日本有数の実業家である稲盛和夫氏は、数多くの書を執筆されています。

今回は、数ある稲盛さんの著書の中で原点とも言える著書「生き方」のご紹介をしたいと思います。

稲盛さんの著書を拝読して思うのは、仕事道と言えばよいのでしょうか、仕事をすることが人間として向上・成長するための道になっているなぁ、ということです。

在家得度されていることから伺い知れるように、その考え方には大いに仏教的な香りがしますし、儒教、そして幾分スピリチュアルな面も感じます。

経営者の方が初めて読んだ時、とか真我などのことばが出てくると、きっと驚くでしょうね。

と同時に、本書が多くの人に読まれていることを考えると、表向きビジネスの世界では見えない世界のことは語りませんが、そういった世界を受けいれる土壌・素地は人々の中に十分あるんだろうなあ、などとも感じます。

 

さて、今回は、本書のアウトラインではなく、本書の中のことばをいくつか選んでご紹介したいと思います。

稲盛さんの基本的な考え方がよくわかると思います。

それでは、始めます。

・もっとも必要なのは「人間は何のために生きるのか」という根本的な問いではないか。

・私たち人間が生きている意味、人生の目的は、心を高めること魂を磨くことである。

人格とは、性格 + 哲学である。

・経営指針として、単純な規範を大切にした。例えば、嘘をついてはいけない、人に迷惑をかけてはいけない、正直であれ、欲張ってはいけない、自分のことばかり考えてはならない、などである。

人生、仕事の結果=考え方×熱意×能力。中でも、考え方が一番重要である。

・人生は、心に描いたとおりになる。強く思ったことが現象となって現れてくる=宇宙の法則を心に刻みつける。

・アイデアや構想を描くときは大担で楽観的に。一方で、具体的に計画に移すときは、リスクを想定し、慎重かつ細心に。

・臆病さ、慎重さ、細心さに裏打ちされていない勇気は、単なる蛮勇にすぎない。

まじめ、ど真剣に仕事をするという平凡な言葉にこそ、人生の真理は穏されている。

・判断の基準は、つねに「人間として正しいかどうか」におくべきである。

・「心を高める」とは、生まれたときよりも少しでも美しい心になって死んでいくことである。

・これからの日本と日本人が生き方の根に据えるべき哲学をひと言でいうならば、「足るを知る」ということであろうと思う。また、知足の心がもたらす感謝と謙虚さをベースにした他人を思いやる利他の行いであろう。そして、そこへ達することより、そこへ達せようと努めることが大切である。

 

まだまだ多くの印象的なことばがありますがこれくらいにしておきます。

一般的にいわれる仕事の範疇をはるかに超えた普遍的、大原則のようなものが多く語られていますね。

まあ、このようなことばかり書かれていると、「いやいや、そんなきれいごとだけでは仕事はできないよ」という言葉が飛んできますよね。

確かにその通りでしょうね。

 

けれども。

(本当かどうかは定かではありませんが)京セラの社風は厳しいといううわさを何度か聞いたことがありますし、

アメーバ経営と称し、他社よりはるかに前から、部門別採算制度などを取り入れていたくらいなので・・・

社員に対して熱意や努力もしっかりと要求されていることも見逃してはならないと思います。

また、実務においては、清濁併せ呑むといったような、一筋縄では行かないような事態も多発するはずなので・・・

前述のような哲学をしっかりと持っておかないと、いつ足をすくわれるか分からない、哲学を常に意識することでようやくバランスがとれる、といった面もあるのだろうと思います。

人生とか経営の基本ということで、しっかりと哲学を持つことが大切なのでしょうね。

本書「生き方」は、大切なことを教えてくれる本だと思います。

 

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