デル・カーネギーの古典的名著は必見です!【人を動かす】
デル・カーネギー著の「人を動かす」という本があります。
この本、何と1936年に出版されたと言いますから、今から80年以上前の本です。世界で3000万部以上売り上げたらしく、今もって本屋の自己啓発本コーナーとか名著コーナーなどにありますよね。
そんな「人を動かす」ですが、実は私が社会人になる時、知人からプレゼントされた本でもあります。
出版から80年経っても、ず~っと読まれ続ける本というだけあって、特に私たちが社会生活を送るにあたって大切なことが書かれています。
まぁ、これだけ社会が変容しても、人間の考えることとか大切なことって変わらないということなのでしょうね。
さて、ちょっと話は飛びますが、この本の原題って、本の表紙にも書いてあるように、
How to win friends and influence people.
です。「友達を得て(獲得して)、人々に影響を与える」といった感じの意味でしょうか。
ただ、「友達を得る」とか「友達を獲得する」って、日本語ではあまり言わないので、「いろいろな人と友達になる」とでも訳した方が良いのかも知れませんけど・・・
原文の雰囲気だと「能動的に友達を勝ち取る」というようなニュアンスもあるのでしょうかね。
よく分かりませんが。。。
何やら、戦略的な、頑張って行動するぞ!という印象を受けます。
多分、競争的な社会で成功するために、「多くの友人に囲まれ、人々に影響を与えられる人になろう」といったニュアンスがあるのでしょうね。
私が社会人になった頃、結構昔には、競争社会っぽさはそれほど強くなく、今よりのんびりしていましたので・・・
そんな競争的・戦略的ニュアンスよりも、むしろこの本は、「社会人になるにあたって大切な行動の振舞い・倫理・道徳的な考え方」といった捉え方をされていたような気がします。少なくとも私は、そんな感じで読んでいました。
本書で書かれているのは、「人間の取扱説明書」「人に好かれる6つの方法」「相手を自分の考え方に同調させる12の方法」「怒らせずに人を変える9つの方法」「敵を味方に変える方法」「家庭生活を幸福にする7つの原則」といった内容です。
その内容は多岐に渡りますが、本書に一貫して流れている考え方は、
「相手の立場・視点に立って物事を見る・行動することが大切」だということです。
「相手には自分自身のことを話してもらう=聞き上手になる」「人に深い関心を持つ」「相手に価値があると感じてもらう、それを心から行う」など様々な表現が見受けられますが、
そこには、「誰もがいつも自分のことを考えている・自分に関心がある」「誰もが有用感(役に立つ人間である)を感じたがっている」ので、「自分が、自分が」という自我・自己顕示欲を控えめにし、まずは相手のことから考えることが大切だ、ということが語られています。
ここ最近は、自己主張の大切さ、押しの強いことが大切などの論調が目立ちます。
情報過多で、ふつうにやっていると次々やってくる情報の中に埋没する、ということも分かります。
けれども。
少なくとも対人関係(Face to Face:人と人が顔をつき合わせる場)では、まず相手の立場に立つということが、自我を肥大させ過ぎないためにも、長い目で見ても有用なのだろうと思います。
本書「人を動かす」で語られているのは、時代を超えた普遍的な、大切な教えだと思います。