大学発の無料オンラインスクール「MOOC」は魅力的ですね! -ルポMOOC革命-
インターネットには、無料で使える教材が大量にあることをご存知でしょうか?
小中学校の向けの教材から、ハーバード大、スタンフォード大など所謂世界の名門大学の講義を無料で動画視聴することが可能なのです! しかも、ただ視聴するだけでなく指示された練習問題を解き、宿題を提出し、試験を受け水準に達すれば修了証までもらえるのです!!
このような「学びの無償化」は、2012年頃より始まりました。当時、MOOCという名称でマスコミでも話題となったので、ご存知の方も多いと思います。
私も当時、MOOCが話題になっていることは知っていましたが、他の学ぶ手段があったこともあり、深く視聴してみることはありませんでした。が、2015年になり、下記の本「ルポ MOOC革命」を読み、再び興味を持って視聴するようになりました。
さて、ここでMOOCについてもう少し説明させて頂きます。
英語では「Massive Open Online Courses」で、頭文字をつなげてMOOC(ムーク)やMOOCS(ムークス)と呼ばれています。
訳すと、「大規模公開オンライン講座」ですね。大学が個別に授業動画を流すのではなく、代表的なプラットフォーム(インターネット内の仮想的な「基盤」「場」「仕組み」)に各大学が集結している、という形態です。
代表的なプラットフォームは、アメリカ・カリフォルニア州のシリコンバレーにあるベンチャー企業が作った「Coursera(コーセラ)」と「Udacity(ユダシティー)」、およびマサチューセッツ工科大学(MITと呼びます)とハーバード大が設立した非営利教育機関「edx(エディックス)」があります。主に使用する言語は英語ですが、多言語展開もしており、日本からも幾つかの大学が参加しています(言語は英語です)。
このサービスが魅力的なのは、距離的な問題や金銭的な問題で従来ならば海外留学をあきらめざるを得なかった人たちが、高水準(世界トップレベル)の授業を受けられる点です。
授業活用例では、モンゴルでの事例が印象的です。
モンゴル国立大学では、何と、MITのMOOC講義を視聴し、課題をこなした後、モンゴル大学内で試験を受けることで単位認定までするのです。ちなみに、モンゴル大学の先生は、MOOC授業内容についての質疑応答や補佐を行います。これ以外にも、MITが公開した「電子回路」講座で、若干15歳で満点をとった少年が、その後MITを受験し合格、奨学金を受けながら進学したお話が特に印象的でした。
今回は、MOOCの概要ということで、老舗(?)の有名なプラットフォームについてご紹介しましたが、これ以外にも興味深いお話が満載です。それについては、次回以降、いくつか紹介いたします。