「宝くじで1億円当たった人の末路」は、タイトル以外にも広範なトピックスを扱った本です。なかには興味深いトピックスがあるかも!

噂では聞いたことがあるけれど・・・

果たして「宝くじで1億円当たった人」って、その後どんな人生を過ごすのだろう?などと思ったことはありませんか?

どんな実例があって、傾向的にはどうなっていく人が多いのだろう?などと思って、本書宝くじで当たった人の末路を読むと、

肩透かしを食らいます。

 

なぜか?

実は本書のタイトルとなっている宝くじで当たった人の末路については、本の最初の10ページくらいしか書かれていません。

それ以外のページには、例えば、「キラキラネームの人の末路」とか「友達ゼロの人の末路」などのトピックスがあるかと思えば、

「8時間以上寝る人の末路」とか「体が硬い人の末路」といった健康関連のテーマがあるかと思えば、「リモコン発見器の末路」という、人ではないタイトルの付いたトピックスまでが、概ね10ページ強の分量で、23トピックス分掲載されています。

そしてその中身はと言うと、統計的な数値などは無く、主にその道の識者へのインタビューから結論(というより見解)を見出しています。

 

本書は、アマゾンの書評などでも厳しい評価をしている人が見受けられますけど、、、

それは上記のように、「タイトルのトピックスを深掘りした本ではないこと」と「1つ1つのトピックスについては、客観的な指標などではなく、主に一人の識者の意見に留まっていること」が理由だと思います。

 

とまあ、厳しいことを書かせて頂きましたが・・・

やはりちょっと誤解を招くようなタイトルなので、その点は最初にしっかりと書いておかねばならないな、と思いました。

ただ。

浅めではありますが、これだけ広いトピックスを扱っているがゆえに、興味深いトピックスもありましたので、前述の留意事項はありますが、ブログ記事としてピックアップしました。

 

例えば、私が興味深かったのは、

「グロい漫画が好きな人の末路」です。

 

本記事は、日本催眠心理研究所の米倉一哉所長へのインタニューがメインなのですが、曰く、

現代社会では「自ら体験し、感じたい、味わいたい」という私たちの根源的な欲求を実体験する機会が極端に減っている、

そして、そのなかの1つである「グロテスクなこと、危険なことへの関心、興味や周囲への攻撃性」という、言わば原始脳の本能的なところから出てきているような欲求を「程々に」満たす機会が減っていることが、グロテスクな漫画、アニメなどに興味が引かれるという現象になっている、と言われます。

 

その通りでしょうね。

こういった欲求は「身体性」「生々しい実体験を行いたい」という人間の欲求の1つだとは思いますが、それを極端に社会、現代生活から隠蔽しているため、「抑圧」という形で溜まったものが、こういった「グロテスクなもの好き」に繋がっている面がありそうです。

そういった抑圧を一気に噴出させてはマズいので、ガス抜きということで、「グロテスクな漫画やアニメ好き」であることは、むしろ健全な現象だとさえ言われていますね。

 

では、この抑圧に対して私たちはどうすればよいかと言うと。。。

この辺りは、紙面がちょっと足りず、掘り下げ不足気味ですが、「攻撃性への対処」と言った面で言えば、「お子様と枕投げごっこをする」ことで、お子様が過激なゲームをしなくなった、という事例を紹介されています。

抑圧されたものをうまく発散できた例ですね。

これをさらに発展、展開させると、「スポーツに打ち込む」「芸術に打ち込む」ことなどがお子様の健全な発達の一助になるでしょうね。

勝利至上主義になると、別なストレスがかかりますけど。

それ以外だと、「地域活動」や「家族・親戚が会する行事」のような日々の生の営みを実地で体験することも大切に思います。

 

そして。

本書内では、これ以外にも「賃貸派の末路」とか「のんびり暮らしたい人の末路」などのトピックスが、私には興味深く思えました。

以上、

本書宝くじで当たった人の末路は、冒頭に掲げたように、ちょっと無理やり付けたようなタイトルと内容にズレがあり、?と思う部分はありますが、一方で興味深いトピックスもある、そんな本でした。

アマゾンなどで目次を見て、興味深そうな記事があれば、読まれると良いのではないでしょうか。

そして、興味深いトピックスは、別書籍に当たることにより深めてみると良さそうですね。

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