本当は、別にしなくてもいいことだらけじゃないだろうか? Phaさんの【しないことリスト】
これまでに私は、Pha(ファ)さんの本を何冊かご紹介してきました。
そんなPhaさんの1冊「しないことリスト」についても共感できる点が多々ありましたので、ご紹介します。
まず、本書の冒頭にて、
10年後や20年後も食いっぱぐれがない仕事を見つけないといけない。
仕事をがんばるだけじゃなくて家庭のことも両立しないといけない。(中略)
1日は24時間しかないのだから、もっと時間を有効に使わなければダメだ。
など。
なぜ、こんなにも「しなきゃいけないこと」に追われるのだろうか?
という問いかけから、本書は始まります。
理由は。
・情報が多すぎるから。
・そして、そのほうが儲かるから。
まあ、確かにそうですね。
日々、テレビ、本、インターネットから大量の情報が流れてきていますね。
でも、
どれを選んだら良いか分からない。
次から次へとしなくてはならないことが溢れてくる・・・
ちゃんと情報にキャッチアップしておかないと不安だ・・・
乗り遅れたくない・・・
Phaさんは言います。
いわゆる「しなきゃいけないこと」の99%は「本当は別にしなくてもいいこと」ではないだろうか?
なぜしないといけないかが、自分でよくわからないことは、もうやめよう。
まわりに理解されなくても、自分で実感の持てることや自分のしたいことだけをやっていこう。
大学卒業後、普通に就職していたPhaさんは、そう思い立って会社を辞められたのです。
以来、日本一のニートを経て、元日本一のニートとなった今、
1.他人や世間の評価で行動を決めるのではなく、自分なりの価値観を持つこと
2.他人や世間のペースに無理に付いて行こうとせず、自分のペースを把握すること
を大切にしながら生きていらっしゃいます。
本書で書かれている「別にしなくてもいい」ことは次のとおりです。
・所有しないリスト:モノの所有、人間関係など。
・努力しないリスト:イヤなことをしないことなど。
・自分のせいにしないリスト:自己責任は50%でいいことなど。
・期待しないリスト:諦めれば人生ラクになることなど。
まあ、上記の目次と補足だけでは、なかなか真意が伝わりにくいですね。
読んでいて私が印象に残った話を2つだけ挙げてみましょう。
まずは。
モノというのは、持っていると管理コストがかかるものだ。
管理コストというのは、お金やメンテナンスの手間だけじゃなくて、「アレ、ずっと使っていないけど捨てようか、どうしようか」というふうに、なんとなく気になり続けるという心理的なコストもある
一般にモノを持っていると、モノを置いておくスペースの費用がかかる、メンテナンスの手間がかかる、などと言われます。
もちろんそうですね。
ここで私が激しく同意したのは、後半の方です。
「気になり続ける」という心理的コストのことです。
常時ではないけれど、折に触れて、アレどうしよう?などと考えること自体が、モヤモヤとして何ともスッキリしないなぁ、と思っていましたので・・・
こうして言語化してもらえると共感できますね。
次に。
認識や考えなどが偏らないようにするためには、思考を頭の中でグルグル回すだけじゃなくて、ときどき外にアウトプットするようにするといい。
私は以前、「筆記療法」なるものをブログでご紹介させて頂きました。
思考内容(と、その時の感情)をアウトプットすることで、頭の中が整理されたり、言葉として吐き出すという行為そのものにカタルシスがあるのです。
紙に書き出す以外にも、人に話すこともアウトプットとして有効ですね。
また、本書でサラッと書かれていますが、ブログに書くということも、私の体験上、有効だと思います。
ブログを書くことで頭が整理されるし、流し読むよりも主旨・ポイントが頭に入りやすくなります。
いろいろな考え方について本を読み、頭を整理できることで、偏ることを防ぐ一助になると思います。
外に出すことで、ある程度自分自身を客観視できるとも思います。
こんな感じです。
Phaさんは、思ったこと、気づいたこと、モヤッとしたことなどを、いい感じに言語化することに長けている方だなぁと思います。
たとえ本書に書いてあることに100%共感されなくても、いくつか素晴らしい内容、言葉に出会える、そんな本だと思います。