網羅性と中立性が特徴の、おすすめのイスラム世界入門書です! -イスラム教入門-

 

先般、ヘミシンク・トレーナーをさせて頂いた際、お客様の中に、お仕事の関係で長らく中東に滞在されていた方がいらっしゃいました。

その方のお話をいろいろとお聴きしていたのですが、

我々とはかなり異なったライフスタイルのお話や、イスラム教の宇宙観とヘミシンクの宇宙観に類似した点があるとのお話などがあり、イスラム世界に対してたいへんに興味を覚えました。

世間では、イスラム世界に関する書籍が多く出版されていたり、メディアでも多く放映されている中、遅ればせながら、私もイスラム世界に関する本を幾冊か読んでみました。

そこで今回以降の記事で、そのうちの何冊かをご紹介したいと思います。

 

最初にご紹介したいのは、「イスラム教入門 (岩波新書)」です。

 

この本の特徴を一言でいうと。

網羅性と中立性に優れたイスラム教解説本です。

 

宗教学、イスラム学がご専門の中村広治郎先生が、入門書として200ページ余りの新書を書きおろされたということで、中立的かつ多岐に渡る内容が、コンパクトに分かりやすくまとまっています。

例えば。

第2章において、イスラム教の歴史として、ムハンマド以前、ムハンマド存命中、没後の状況が語られます。

第3,4章においては、イスラム教の核心となるコーランの概要、およびイスラム教をイスラム教たらしめているイスラム法(ムスリムが守るべき法)について語られます。

そして、第5,6章では、多数派であるスンニ派以外、すなわちシーア派、スーフィズム(神秘主義)についても紹介され、最後の7章では、現在大きなジレンマともなっているイスラムの近代化について語られているのです。

本書は入門書であり、こうして私がご紹介するにも、どうしても全体をなぞるような形でご紹介させて頂くようになるのですが・・

それにしてもソツなく、網羅的にまとめられているな、と思います。

 

日本に紹介されているイスラム教、イスラム世界の情報は、量が少な目で、かつ断片的な印象がありますが、このような入門書で体系的に内容を知ることは、イスラム世界に対する先入観やイメージを廃し、相対化することができる点で有用だな、と思います。

 

今回の記事は、何だか硬い文章になってしまいましたが・・・

まあ、この新書の内容も、硬いと言えば硬めなのかな、と思います。

けれども、良くまとまっており、体系的にイスラム教を知るうえでお勧めの本ですよ!

 

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