多拠点居住という考え方:たくましく生きる、帰るべき場所を自分で作る -フルサトをつくる(おすすめ本)-
以前、伊藤洋志さんが書かれた「ナリワイをつくる」という本を紹介させて
頂きました。また、Pha(ファ、と読みます)さんが提唱した「ギークハウス」
という考え方についても書かせて頂きました。
今回は、そのお二人の共著である「フルサトをつくる」という本について
紹介します。
人々とつながりを作りアクティブに身体を動かして活動する伊藤さんと、
「だるい」という言葉が口癖でニートを自称されているPhaさんという、
一見、全くかみ合わなそうなお二人ですが・・・
そんなことは無く、現代の忙しない社会に対する「新しいライフスタイル」
を体現するという点で共鳴するのだと思います。
彼ら自らが実験台となり行なっているのは、一言で言うと「多拠点居住」
ということになります。もっと言えば、主に「都会に住んでいる人が、
もう一つの拠点を田舎に作る」ということですね。
帰ってくるとホッとする、たとえ都市での生活にボロボロになっても、
いざとなればそこへ帰ることができる、お金があまりかからない、
仲間たちとナリワイを行なうことで少ないお金でも食べていける、
そのような拠点を作る、ということです。
彼らは、和歌山県の熊野にシェアハウスを作り、住むことにしました。
すでに共通の話題がある(移住した)仲間たちが何人もいるということ、
住む予定の家の修繕などでしっかり身体を動かすことで健康にもよい、
などの理由で熊野、シェアハウスという選択肢となったようですね。
そして、本の中では、住まいの探し方、地元の方などとのつながり
の作り方、仕事(ナリワイ)の作り方なども詳しく紹介されており、
さらには小さな図書館など地元に文化を作ることにも言及されています。
前述のとおり、家に籠ってインターネットすることが好きなPhaさんも
一緒にシェアハウスを作り、一緒に寝起きする生活をすることで、
そこに楽しみを見いだし、つながりを作って行っています。
これって、なかなかすごいことだと思います。
「身体を動かし、起居を共にすることで、つながりを作っていく」という
面・効果は確かにあると思います。
今の都会生活では特に希薄となっていっている部分ではないかとも
思うので、参考になるのではないでしょうか。
さて、この多拠点生活、実は私も実施しています。
ただ、私の場合は、「片田舎に住んで、時々都会に出る」という
ライフスタイルです。以前は、地元に住みながら京都へも住んでおり、
今年からは地元+広島市のヘミシンク拠点を行き来する、という
2拠点居住を行っています。
私の場合、田舎の生活がメインで、都会の生活を築き上げる方なので
全く逆ではありますが・・・
拠点を変えることで気分をしっかりと転換し能率を上げる、とか
2つの世界に接することで視野を広げる、という効果を感じます。
そういった意味では、「フルサトをつくる」というよりは、
「ノマドライフ」的なメリットを享受しているのではないかと思います。
ちょっと話がズレたかもしれません。
そのうち、ノマドライフの話も記事にさせて頂きたいと思います。