【大国の思惑】【翻弄される世界】の歴史を知る! 池上彰さんの「そうだったのか!現代史パート2」

 

先日、池上彰氏の本「そうだったのか! 現代史」のご紹介をさせて頂きました。この本は主に国家や体制の「理想と現実」および、そこから起きる問題について焦点が当たっていました。

 

今回は、その続編、「そうだったのか! 現代史パート2」についてご紹介します。

 

本書は、上記パート1から約2年後の2003年に出版されています。まだ池上さんはNHKに勤務されていた頃ですね。

本書で扱うのも、現代史:第二次世界大戦後です。

前作においても、20世紀を象徴する戦争の歴史に焦点が当たっていましたが、今作も戦争に焦点が当たっています。というより、前作以上に焦点が当たっていると思います。

 

まずは目次について見てみましょう。これらが扱われているテーマ(トピックス)です。

第1章: 誰がフセインを育てたか イラクが軍事大国になるまで
第2章: アフガニスタンが戦場になった―ソ連軍侵攻と米軍の攻撃
第3章: パレスチナの大地は再び血塗られた
第4章: 「モスクワの悲劇」はなぜ起きたのか チェチェンの人々
第5章: 北朝鮮はなぜ「不可解」な国なのか
第6章: 南アジアは核戦争の恐怖に怯えた インドとパキスタンはなぜ仲が悪いのか
第7章: 核兵器の拡散―続く戦後世界
第8章: 放射能の大地が残った チェルノブイリの悲劇
第9章: 「花の髪飾り」の抵抗 アウン・サン・スー・チー
第10章: 二一世紀最初の国が誕生した 東ティモール独立

このように、チェルノブイリを除き、基本的に戦争、紛争そのものが取り上げられていますね。

これはもう、読んでいてつらくなるほど、残虐で理不尽な出来事が連続して取り上げられています。

 

私が、全編を貫くテーマとして印象に残ったのは。

「大国の思惑」「翻弄される世界」ということです。

 

東西冷戦中のパワーバランスをめぐる争い、宗教を巡る対立などが世界の多くの地域で展開されていたことがわかります。

というより、

本書が刊行されて14年たった現在でも、上記の紛争はおさまっていません。現在進行中なのです。中東では政治体勢が変わりながら、より深刻になっているようにも思えます。

日本にいるとなかなか感じにくいですが、今も世界は決して平和とは言えないことが分かります。

21世紀の今は、さらに民族間の対立なども表面化していますし、経済(利権)的な対立、争いという側面が強くなってきています。グローバリズム、メディアの発達など、様々な要因が新たに加わり、様相が変わってきているようにも思えます。

そのような21世紀の情勢も、本書で取り上げられているような20世紀の様々な出来事からの「流れとして理解する」のが大切だと思います。

 

 

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