秀逸な仕組みで食糧問題の解決に尽力する! -小暮直久さんの「20円で世界をつなぐ仕事」-
本日は、小暮直久さんによるTable For Twoについて紹介させて頂きます。
こちらは、小暮さんの本「“想い”と“頭脳”で稼ぐ 社会起業・実戦ガイド 「20円」で世界をつなぐ仕事」です。
まずはこのTable For Two(以下、TFTと略します)のご活動について紹介させて頂きます。
全世界では10億人もの人が食事や栄養を十分にとることができない「貧困状態」におかれています。一方で、日本などのいわゆる先進国では、多くの人が食べ過ぎ等による肥満や生活習慣病で苦しんでいます。この「食の不均衡」を解消し、先進国と開発途上国の人々を共に健康にすることを目指して2007年2月に、このTFTは発足しました。
このTFTの仕組み(ビジネスモデル)は、とても優れていると思います。
まず、社員食堂を持つ企業や団体と提携して、低カロリーで栄養バランスの取れた特別メニューを社員食堂で提供してもらいます。そのメニューの価格は、20円を上乗せして設定されます。
そしてその20円は寄付金として、TFTを通じて発展途上国に送られ、現地の子供たちの給食費に充てられるのです。
なぜ20円かというと - 子供達が学校で食べる1食分にあたるのです。TFTのヘルシーメニューを食べることが、発展途上国の子供の1食になるということですね。
TFTの優れた点を具体的に書いてみます。
・食料が余っている先進国と食料が足りない発展途上国の「食の不均衡」を解決する。一方的ではなく、両者の問題点の解消を志向している点が素晴らしい。
・寄付や募金という心理的負担が低いこと。すなわち、日常で食事することがそのまま社会貢献となります。寄付へのハードルが低いです。
・食事メニュー開発、当該者同士をつなぐこと、など初期投資は必要ですが、それでも投資費用は軽めであること。日常生活に組み込まれているため、運用費も少な目です。
ちなみに、TFTのホームページはこちらです。
現在では国内参加企業が300企業くらいになり、国内大学もかなり参加されていますね。さらには、個人でも参加する方法があります。
順調に拡大していますね。