湯浅誠さん、茂木健一郎さんの印象的な言葉3 -流れを作ること- 「貧困についてとことん考えてみた」より
今回はさらに、
湯浅誠さん、茂木健一郎さんによるパーソナルサポート現場訪問、対談の本
「貧困についてとことん考えてみた」から印象的な言葉をシェアさせて頂きます。
今回は、流れを作る、ことの大切さについてです。
湯浅さんは2009年から2012年まで内閣府において活動されていました。
その際のお話なのだろうと思いますが、議員の方などから
もうちょっと外で話してもらって広がっていかないと、
こちらの議論にもなかなか反映できないよ、
と言われることがあったようです。
企画を実行する段になると、予算という問題が出てきます。
予算が関係すると、猛烈な綱引きというか、調整が行なわれることとなります。
湯浅さんは自らが内閣府に入ることで、
企画を実行することの難しさを実感すると共に、
行政機関は社会のいろいろな状況を見ながら動いている、
きちんと声になっている案件ならば、実現の可能性は十分にある、
ということも認識されました。
世論全体がそこにお金を使うことは有益だと思って頂くようなことが重要、
だと考えるに至られたようですね。
日本は忖度(他人の気持ちをおしはかる)文化の国であると言われます。
このことを言い換えると「流れや空気」を作ることが大切、とも言える
のではないでしょうか。
一つの流れができた、と多くの人が感じると、個々人がそれを所与のもの
として動き出して、結果としてそれが強化される、という面があります。
本の中に、流れや空気に支配されるという面、および
メディアが部分的に取り上げた情報が全体のイメージと
なってしまっているな、という印象的なお話がありました。
湯浅さんは、ある時、ある人から
俺の知っている友達で生活保護を受けている奴は、
パチンコ三昧だ。だから生活保護なんてだめなんだ。
と言われます。
それに対し湯浅さんは、心のなかで、
あなたはそういう人を一人知っているかもしれないけれど、
私はそうじゃない人を何万人か知っている。
と思われたそうです。
一部の情報を全てと見なすのではなく広い視野で物事を理解することが大切であること、
また、今後新たな「流れ」を作っていくことが大切だな、と感じる話ですね。
僭越ながら、大切だな、と思える情報はシェアして
様々な方に知って頂きたいな、と思い至りました。