仮想通貨(暗号通貨)の概要説明・具体例が分かりやすい! -堀江貴文さんの【これからを稼ごう】-
仮想通貨のブームは鎮静気味ですけど・・・
今回は、堀江貴文さんの近著「これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話」について書かせて頂きます。
堀江貴文さん主催の「堀江貴文イノベーション大学校」のメンバーや、日本デジタルマネー協会理事の大石哲之さんも本書制作に大いに関与されているのでしょうね。
タイトル通り、仮想通貨(=暗号通貨)について、端的でわかりやすい概要説明や具体例が掲載された良い本だと思います。
私は、仮想通貨については詳しくなく、数冊の本を読んだ程度の知識しか持っていませんが・・・これまで読んだ本の中では、最も分かりやすかったです。
そこで。
概要・具体例などの中で、私が「分かりやすかった」と思えた例を幾つか抜粋してみます。途中省略や意訳部分があることをご承知おきください。
まずは、【ブロックチェーン、マイニング】について。
ブロックチェーンは「記録を残す仕組み」であり、ビットコインなどの根幹をなすものとして、P2Pネットワーク上(末端のコンピュータ同士が直接つながること)で動くシステムである。
ビットコインなどでの取引は、ノード(各コンピュータのこと)と呼ばれるネットワークの参加者全員が約10分ごとに世界中で起きた取引情報を記録し、二重払いのような不正がないか管理している。
大量の計算を繰り返すことで、最初にブロックの検証に成功したノードに、ネットワークから新たに発行されたコインが与えられるという特典がある(これがマイニング)。
ちなみにビットコインの場合、総発行量は合計で2100万BTCと、プログラムによって上限が設けられている。
また、4年ごとに1ブロック当たりの採掘量が半減していく「半減期」が設けられている。そして、当初の報酬は1ブロックあたり50BTCだったが、2018年現在は12.5BTCとなっている。
途中は端折ったりしていますが、分かりやすいと思いませんか?
続いて、イーサリアムの先進性について。
イーサリアムとは、ブロックチェーン上に仮想通貨の金額や受取人などの取引情報だけでなく、契約(スマートコントラクト)を記述してしまおうという仕組みである。アプリケーション開発のためのプラットフォーム(土台)である。
イーサリアムにより、契約条件の取り決めや証明・執行の方法などを自動化させることができる。
例えば、「支払いが遅れたら、購入者の口座から自動的に遅延損害金を徴収するプログラムを組んだり」「違法コピーしたデジタルコンテンツを再生できないようにしたり」「支払いをして初めて使用可能となる自動車・不動産物件の〔鍵〕を創り出すこと」などが可能である。
こちらも分かりやすいですね。
一方、そのような仮想通貨の世界ですが、まだまだ過渡期だとも言えます。
「ICO(イニシャル・コイン・オファリング:資金調達の手段)では、何と81%が詐欺だった」とか「NEMハッキング流出事件などソフトウェアの欠陥をついたコイン流出事件が何件か発生していたリ」「仮想通貨に対する税制がまだまだ未整備」だったりします。
いわゆる日常的な「価値の交換」の媒体として使われるのではなく、投機の対象として扱われているのが実態です。
仮想通貨自体も乱立していますし。
日本円に交換するという視点で捉えると、価格変動が激しすぎて、とてもじゃないけど仮想通貨を購入しようという気にはなれませんが・・・
保有する仮想通貨自体は毀損するものではないので、既存の流通貨幣に代わる資産として保持するという選択肢はあるのかも知れません。
と言いながらも、、、乱立している中、どの通貨が生き残るのか全く分かりませんし、リスクヘッジのために保持するのも、まだまだ時期尚早のような気がしますね。
まあ、私は今のところ、仮想通貨を持っていませんね。
動向はしっかりと追っていきますが。
最後に。
本書「これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話」では、このような仮想通貨の概要や具体例、状況について書かれていることに加え、
もう一つの大きなテーマとして、
「現在のお金だけが、価値を媒介する唯一の手段ではなくなっている」こと、「〔お金にならない価値〕〔お金との交換ができない価値〕というものが存在し、それらの価値が相対的に高まっている」という主張があります。
その通りだと思います。
ブロックチェーン、仮想通貨の動向を追い続けることが必須だと思います。