身体から心にアプローチする! -トラウマをヨーガで克服する-

 

先日ご紹介させて頂いた「身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法」では、有効な処方の1つヨーガが取り上げられていました。

 

今回取り上げる「トラウマをヨーガで克服する」の著者のお一人:デイヴィッド・エマーソン氏と、上記「身体はトラウマを記録する」の著者:べッセル・ヴァン・デア・コーク氏は、お互いに良く知る仲のようですね。

 

 

デイヴィッド・エマーソン氏が、コーク氏のトラウマセンターを訪れた際(「通りかかった」となっていますけど・・・)、トラウマの治療法としてヨーガの有効性を調べるため協力し合う気はないかと提案したのが、お二人の出会いだったようです。

なので、本書の考え方と、コーク氏の書の考え方は、基本的には同じです。

 

では、その考え方とは?

 

本書の表現を借りると、

・すべてのトラウマに共通するのが「身体からの疎外と断絶」であり、
「今ここに在る」ことのできる能力の低下であることを知る。

・トラウマの刷り込みを克服するためには身体感覚を身に付けることが不可欠

ということであり、

ヨーガは、「認識によって治療にアプローチする」という従来的なトップダウン的なアプローチ方法ではなく、

「肉体的な経験を足掛かりとして、その人の内面的生活に向かう」というボトムアップ的なアプローチとして有効なのだそうです。

 

また、留意点として、

ヨーガといっても、現在アメリカで流行している、いわゆる激しめのヨーガではなく、トラウマを持った方々が受け止められるように改良されたものだという点があります。

著者はそれを、トラウマ・センシティブ・ヨーガとよび、本書の後半で具体的に開示されており、参考になりますよ。

 

さて、今回も私自身の経験を語らせて頂きます。

私は、気功や呼吸法を長年実修してきました。さらには、ヨーガもそれより前に実修していました。

その頃は、上記のようなことを意識するまでもなく実修してきたのですが、確かにこれら3つの方法(体系)は、身体の存在を感じ、今ここに集中していくことがベースになっています。

実修をすること自体が、

「今まで蓄えてきた(記録してきた)ストレスやトラウマなどを手放す」ことでもあり、「身体・呼吸を意識することで、今に集中すること」として役立っているのだと思います。

前のブログでも書かせて頂いたように、大きなストレス・トラウマにあった場合は、受けとめてしまってダメージを食らってしまうことがあるとは思いますが・・・日々の実修と時間の経過により、定常状態に戻りやすくなるのではないかと思います。

 

これからも、【身体からのアプローチ】に関心を持って実修していきたいと思います。

 

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