藻谷さん、山崎さんも講演された【人間が大きく見える里山づくり】シンポジウム -地方創生と地域福祉が見事につながったお話-
先月、庄原市で行われた藻谷さんの講演の際、「12月に広島県三次市でシンポジウムがある」との話がありましたので、行ってみました。
今回のシンポジウムの大きな特徴は、藻谷さんの講演に加え、内閣府地方創生の方がいらっしゃることであり、ぜひ聴いてみたく思っていました。また、私自身知らなかったのですが、今回は加えて、地方創生に現に取り組んでいる方、里山資本主義に深く関わったNHKプロデューサーの井上恭介さんなど6人ものパネリストも参加されるということで、誠に貴重な機会でした。
会場は、広島県の三次市民ホール「きりり」大ホールという、かなり大きなところでした。何でも当日は、600人以上が参加され、北は北海道から、南は沖縄から参加されていたようです!
会場では、開始直前に歌の上演があり少々面食らいましたが、それはともかく内閣府の山崎さん、藻谷さん、シンポジウムの順で行なわれました。
最初にご登壇された内閣府の山崎さんは、旧厚生省で福祉関係に関わってこられたそうで、介護保険制定などにも携われたようです。そして近年、あの湯浅誠さんと一緒に、ワンストップの生活者支援の仕組みとして「寄り添いホットライン」に携われていた、ということでした。
このホットラインのお話は、特に印象的でした。
行政各所から、既にいろいろやっているためこれから作っても無駄、と反対されたようですが、今では1日4万件もの相談があるそうです。現在、24時間365日無料の相談で、相談員3000人、700団体が関係されています。相談される方は、30~40歳代の方が60%を占めるそうです。ご家族と同居しながらも孤立している方が多く、相談に答えるよりも「寄り添うことが大切」という事例が多くあるそうです。
また、行政で制度を作る、という立場の山崎さんですが、上から制度を押し付けるのではなく、水平の関係、仲間の関係が大切であることを実感されているそうです。
行政の立場で、経済的困窮に対する自立支援などに携われていた山崎さんは、このような経済的困窮への自立支援を通じて、湯浅さんが言われている「孤立に対する共生、社会のなかで生き、認められることの大切さ」を実感されました。経済的困窮の問題と孤立の問題がつながっているのだ、というお話は印象的でした。
私自身、湯浅さんの本、活動などを調べて記事を書いていたところでしたし、藻谷さん達の地方創生に関する事例も調べていたところでもあったので、両者が見事につながり、感動的でした。
地方創生と地域福祉がつながりました。
続いて藻谷さんの講演でした。
私は藻谷さんの講演を聴くのが3度目なのですが、藻谷さんは毎回初めての方向けに講演されています。なので、藻谷さんのお話である、人口動態のお話、里山資本主義の施策についてはここでは割愛します。こちらやこちらのリンク先をご覧ください。
山崎さん、藻谷さんの講演後、地方創生に携わって来られた方々を交えてのシンポジウムがあったのですが、これは次回書かせて頂きます。
最後に。
藻谷さんに関連する記事を幾つか書いています。
よろしければご覧ください!
・半年ぶりに藻谷さんの講演会に行ってみました!(2015年11月20日広島県庄原市)
・藻谷さんの「デフレの正体」は「里山資本主義」などで補完すると良いですよ
・【人間が大きく見える里山づくり】シンポジウム-地方創生と地域福祉がつながったお話-