半年ぶりに藻谷浩介さんの講演会に行ってみましたよ!(2015年11月20日、広島県庄原市)
11月20日に藻谷浩介さんの講演会に行ってきました!
藻谷さんの講演会には4月にも行きましたので、約半年ぶりです。
ちなみに、前回の講演の様子はこちらです。
今回の講演は、中国地方のど真ん中辺り、広島県北東部に位置する庄原市で行われました。
県立広島大学の学術講演会に呼ばれてご登壇されたということで、無料の講演会でした。
ご出身地の山口弁で話される藻谷さんは、ざっくばらんで、半年前と変わらずエネルギッシュな方でした。
さて、藻谷さんが提唱されている里山資本主義とは何なのでしょう?
私の理解の範囲で書かせて頂きます。
前回の講演で、藻谷さんは、内容をみんなに知ってもらいたい、と言われていましたので、ある程度内容を話してもいいのかな、と思い、書きます。
まず、藻谷さんの考え方の根本であり、里山資本主義の効果を計る指標ともなっているのが生産年齢人口(15~64歳)の動態です。
また、将来の生産者予備軍ということで、子供の人口動態(0~14歳)も重視されます。
そして、藻谷さんの仰る地域活性化とは・・
人口が減らなくなることです。
若者が定住し、ずっと子供が生まれ続けることなのです。
講演会では、最初に地元、広島県、東京、海外などのデータを開示され今後の人口動態について分かりやすく解説されます。
今回の場合は、庄原市のデータを開示されたのですが、前回同様、子供、生産年齢人口が減少すると同時に、高齢者人口も減っているのです!
一方で、広島市、東京などの都会では、子供、生産年齢人口は減少(庄原ほどの割合では減っていない)し、高齢者人口は激増しています!
このことが何を示しているのか?
話題になっている医療費の問題が絡んできます。
庄原は、むしろ人口動態として先進地域であり、医療費増加の問題がクリアされてきている、とも考えられるのです。
そして、そのような状況を踏まえ、どのような対策を講じていくのか?
従来言われている、交通を整備するのか?工場誘致するのか?
それではうまくいかない、と藻谷氏は主張されます。
その対策こそが里山資本主義と呼ばれているものであり、人口動態の先進国である「地方」において地消地産を進め、地域外に出ていくマネーを減らすことなのです。
注:地消地産の順序で言われていました。「地産地消」と同じです。
具体的な取り組みについては、時間的な都合もあり駆け足で話されたのですが、例えば、地域の資源を使ってモノの生産やサービスをする、地元の人は地元の企業のモノやサービスを購入する、ということです。
例えば、地元学校での給食では、地元の食材にこだわることなどですね。
現在、100円のモノを売り上げると、地元へは15円のみ地元に残るだけです。
それを少しでも増やすと、地域が豊かになり、雇用が増える、ということです。
こうして書くと、前回の講演と同じ内容のように感じられるかもしれません。
確かに要旨は同じかもしれませんが、新たな分析内容や施策なども盛り込まれ、半年分の進化という面や、開催地に合わせたカスタマイズ性の違いもあり、マンネリ感はありません。
藻谷さんのお話の分かりやすさは、データをしっかり開示されることだと思います。
ただ、データの引き出し方、視点などにおいて、まだ他の方からの批判を受ける点はあるように思えます。個人的には、人口動態、人口増を活性化の指標にしていることに若干の違和感はありますし、もう少し突き詰めて考えてみたい思いもあります。
さて、藻谷さんは、来月、庄原市のお隣の三次市で講演をされるそうです。
その際には、地方創生の官僚の方もいらっしゃるようで、様々な里山資本主義の成果物も拝見できるようです。
次回の講演会にも参加してみたいですね!
最後に。
藻谷さんに関連する記事を幾つか書いています。
よろしければご覧ください!
・半年ぶりに藻谷さんの講演会に行ってみました!(2015年11月20日広島県庄原市)
・藻谷さんの「デフレの正体」は「里山資本主義」などで補完すると良いですよ
・【人間が大きく見える里山づくり】シンポジウム-地方創生と地域福祉がつながったお話-
・木材の大きな可能性に取り組む! 岡山県真庭市の銘建工業 -シンポジウムより-
・地域でつながる【周防大島のジャム屋さん】 -シンポジウムより-
遅刻して悪態をついたとありますが、事実でしょうか?
http://dailynewsonline.jp/article/1044851/?page=all
http://y-oishi.seesaa.net/article/429991530.html
返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。
リンク先の記事では、なかなか厳しいことが書かれていますね。
確かに、遅れていらっしゃった藻谷さんが、登壇時に「先に来賓挨拶などを済ませてくださっていれば効率良くできたのに」と言われていましたね。
ただ、キレるという程では無かったように思います。