雨宮処凛さんによる更なる本「生きのびろ!」の、8人のたくましい生き方は必見です。
さて本日は、雨宮処凛さんのさらなる本、
「生きのびろ! 生きづらい世界を変える8人のやり方」についてご紹介します。
先述の本「生きさせろ!」では、プレカリアート、正社員の人などを取り巻く
状況に焦点を当て、現在の過酷な状況をえぐり出していました。
そして今回の本では、
そのような生きづらい社会で、たくましく生きる8人の方について
インタビュー記事を中心に描かれています。
読んでみての感想は。
強烈、たくましい、頭が下がる、ということです。
・物々交換をしながら、公園で暮らす人。
・他国の出身で、何でも自給・創作しながらたくましく暮らす人。
・有名な坂口恭平氏による、ホームレスの人とふれ合いながら、
ゼロ円生活について学ぶ話。
・一般に資金力、人脈が重要だと言われる「選挙」に、
お金無し、人脈無しで挑む人。
・突然の閉鎖により職場を失っても、なおたくましく職場を再生する人々。
などのお話があります。
また、この中で、特に私が印象に残った生き方について、
より詳しく書きたいとおもいます。
もちろん、優劣などの話ではありません。
印象に残った話です。
それは。
僧職にある、中下大樹氏のお話です。
中下氏は、お寺に生まれた方、というわけではなく
学生時代に僧職となり、ホスピスとしての活動に携わるようになられます。
そして、いのちの電話、看取り、身寄りなく亡くなられた方などを弔い葬る、
などの活動をされていらっしゃいます。
人が亡くなる、という場面に立ち会うということは、
いつなんどきにお呼びがかかるか分からない、
プライバシーも無い、まさに献身的な生活だと思います。
私の文章力では伝えきれない程の、想像を絶する生き方だと思います。
【注】
この本が書かれた2010年頃、中下氏は、寺ネット・サンガ代表として
活動されていました。が、現時点では、代表ではなくなっていらっしゃいますね。
ブログなどもしばらく更新されていないので、もしかしたら、活動の軸足を
少し変えられているのかもしれません。
とは言え、上記の活動をされたことが事実であることは変わりません。
さて、8人の方の活動を読んでみて、
全ての人がこのようなたくましい生き方を選択できるか、というと
なかなか大変な面はあるかもしれません。
が、このような生き方があることを知ることは
刺激的であり、勇気がわくものだと思います。
先述の「生きさせろ」のような状況に対する
一つの回答としての生き方、ではないでしょうか。