きっとタモリさんが好きになる! インタビューから読み解くタモリさん -タモリ学(おすすめ本)-
以前、タモリさんの名言(前半、後半)と、タモリさんについて詳しく書かれた本「タモリと戦後ニッポン」に関する記事について記事を書かせて頂きました。
また、後者の記事において、「笑っていいとも」終了時にタモリさんに関する本が数冊出版されたということも書かせて頂きました。
本日は、そんな中の一冊、「タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?」について紹介させて頂きます。
この本は、「タモリと戦後ニッポン」とどう違うの?と思われるかもしれませんのでご説明します。
前述の「タモリと戦後ニッポン」は、どちらかというと他者の視点、すなわち関係者へのインタビュー記事や本の記事が多いことが特徴ですが、この本「タモリ学」は、タモリさんのテレビなどでの発言やインタビュー記事中心、といった感じでしょうか。もちろん、タモリさんのエピソードも満載です。
なので、両方の本を読まれても、内容がダブることはありません。
著者が大量の資料に目を通した、と書かれているように、この本の中には素晴らしい言葉が散りばめられています。
「何かものを見て、コトバにしたときは、もう知りたいものから離れている」「コトバがあるから、よくものが見えないということがある。
文化というのはコトバでしょ。文字というよりコトバです。
ものを知るには、コトバでしかないということを何とか打破せんといかんと使命に燃えましてね」
人見知りで悩んでいた南海キャンディーズの山里亮太は、タモリから「人見知りは才能」だと言われたことが救いとなった。
人見知りの人は、相手の気持ちを先回りして想像するあまり、相手としゃべれなくなってしまう。しかしそれこそが「神様から与えられた素晴らしい才能」なのだと。(中略)人見知りは弱点ではなく武器になる。
素晴らしく哲学的な話もあります。
タモリは、「自分」とは何かというところから説き始める。
たとえば「会社の課長」「芸能人」「妻がいて子供がふたりいる」「友達が何人いる」といった現時点での自分自身の〝状況〟を横軸とし、「親は医者」「家系」「叔父が不動産業界にいる」「子供が東大生」など、自分の周囲の人間が持つ〝事実〟を縦軸とする、と。
この横軸と縦軸が交差したものが「自分」であるとタモリは言う。
「そうすると、自分というのは一体何か、絶対的な自分とは何か、っていうと、わかんなくなってくるわけです。
それだけこういう、あやふやなものの中で自分が成り立っている」そんな「自分」を成り立たせている横軸も縦軸も「余分なもの」であり、それを切り離した状態を、タモリは便宜上「実存のゼロ地点」と名付けた。
タモリは言う。
「人間は、私に言わせれば『不自由になりたがっている』んですね」
さらには、あの有名な、赤塚不二夫氏への弔辞での言葉です。
「あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに、前向きに肯定し、受け入れることです。
それによって人間は重苦しい意味の世界から解放され、軽やかになり、また時間は前後関係を断ち放たれて、その時その場が異様に明るく感じられます。
この考えをあなたは見事にひとことで言い表しています。
すなわち『これでいいのだ』と」
(中略)
赤塚先生、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
私もあなたの数多くの作品のひとつです」
引用が長くなりました。
が、これらは、全くもって一部に過ぎません。
これ以外にも心に刺さる言葉がたくさんあります。
これだけでは、全くもって全容を表現できていません。
他の本などもまとめてタモリさんについて紹介したいものですね。
☆タモリさんの様々なエピソードについて、ブログに書かせて頂いています。
記事の一覧はこちらです!
☆タモリさんについての記事をいろいろと書いています。
よろしければご覧ください!
・タモリさんの名言(1) 現代社会において何かに熱中すること
・タモリさんの名言(2) 今後の日本人の生き方についてのお話
・きっとタモリさんが好きになる! インタビューから読み解くタモリさん