ますます効率化・画一化・合理化が進む現代社会に警鐘を鳴らす! -マクドナルド化した社会-

まずは。

今回ご紹介する本のタイトル「マクドナルド化した社会」のうちの。

「マクドナルド化」とは何か?

効率化され画一化され合理化された「現代社会」を示す、社会学者のジョージ・リッツァが提唱したことばです。

ご存じのとおりマクドナルドとは、

・お客がカウンターで食べ物を取り、食事を済ますと袋などをゴミ箱に捨てるという、セルフサービスシステム、

店舗に入らなくても手軽に食べ物を買えるドライブスルーを備えていること、

・あたかも早めに店から出て行ってもらうことを想定しているかのような、硬めのあまり座り心地のよくない椅子を備えること、

など、「効率的に空腹を満たす」ことと「顧客の回転率を上げ、売上を上げる」という効率化の権化のようなシステムに特徴があります。

加えて、マクドナルドならば全国のどこでも、いや多分世界中のどこでも同じ味、同じサービス(システム)を期待できる(=画一化)といった点も特徴ですね。

さらには、世界の中の適切な場所で大量に原材料を調達してくること、店員には調理時間・温度調節・グリル方法・果ては掃除の仕方までマニュアル通りの行動を要求するという・・・多種多様な合理化を進めている企業として知られています。

このような「合理化」というキーワードで語られるようなシステムが、現代社会のあらゆるところに見られる、そしてそれは加速化しているということを、本書では歴史的な事実も踏まえながら詳述されています。

 

【マクドナルド化】とは、合理化・効率化などを象徴することばですね。

 

別に、マクドナルドだけがそうではなくて、典型的な分かりやすい事例として本のタイトルとなっているのです。

 

さて、本書の前身となる大ヒット作「マクドナルド化【する】社会」が出版されたのが1993年

そして本書「マクドナルド化した社会 果てしなき合理化のゆくえ 」が出版されたのが2004年

そして現在、2018年

本書出版後、10年以上経った現在、合理化・効率化・画一化の波はどうなったかというと・・・ますます進んでいますよね。

そして生活の中に完全に定着しています。

コンビニ、フランチャイズ店などは言うに及ばず、一般企業や私たちの生活の中にもそれらの波は打ち寄せ続けており、私たちの生活はますますスピード化しています。

私自身も、日々ありがたくコンビニを利用したり、朝マック(安いです!)を利用したりしていますので、、、その恩恵を多大に受けています。

このように生活の中に溶け込んでいる合理化自体を悪いものとして批判することはできないですね。

自由競争し、私財を蓄えていくことこそ基本原理である現代資本主義社会において、マクドナルド化していくことは、ある意味必然ではないか、とも思いますし・・・

 

ただ、それが行き過ぎているなぁ、といった点に違和感を覚えるのでしょうね。

そのような状況下、私たちがどのように向き合っていけばよいのか、と考えてみると・・・

可能なのは、生活をスローダウンする、時に時間がかかってしまうことを厭わない、何もしない時間・無目的な時間・内面を見つめる時間をしっかり確保しつつ、テンポの速い社会(サービスなど)を時にうまく利用しながら、一定の距離感を持って生活していくことではないかな、と思っています。

本書「マクドナルド化した社会 果てしなき合理化のゆくえ 21世紀新版」は、10年以上前に出版された本とは言え、現代という合理化・効率化された世界について相対的な視点で見つめさせてもらえる、現代でも十分に参考になる本ではないでしょうか。

 

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