新聞の経済記事が読みやすくなる本! 【池上彰のやさしい経済学】

 

池上彰さんは、経済学に関する本を幾種類か書かれています。

今回ご紹介する「池上彰のやさしい経済学」は、池上彰さんによる経済学本の中の1つ(2冊構成)です。1冊目が「しくみがわかる」で、2冊目が「ニュースがわかる」です。

この本は、池上彰さんが2011年夏に、京都造形芸術大学で行なった集中講義「経済学」がもとになって出版されました。授業の内容は、テレビ東京系列やBSジャパンで放送されたようですよ。

本書の、特に1冊目は、かなり大学講義の「マクロ経済学、ミクロ経済学」を踏まえたものになっています。もちろん、池上さんの講義なので、具体的な例、時事例には事欠きませんけど。。。

 

この本はまず、経済「学」とは何だろう?といった点から始まります。

曰く、経済学とは「資源の最適配分」を考える学問なのです。金儲けの学問ではありません。

これって案外、勘違いされていますよね。元々経済学は、資源が貴重で、それを人々に有効に配分することを考察することから始まっています。

その後、機会費用、合理的経済人、行動経済学、受容と供給曲線、景気動向指数、GDPなどのお固い経済学用語を、話の流れの中で分かりやすく、具体例を交えながら説明されています。

そして多分、池上さんが1冊目で言いたかった内容「お金」については、2章以降で特に詳しく説明されています。

第2章は、次のような印象的なことばから始まります。

・お金とは、共同幻想!

 

そうです。みんながお金だと思っているから、お金はお金なのです。紙切れではないのです。

なぜ、お金が現代のようなになったのか?

元々は物々交換から始まり、交換(商売)を効率よく行うために貨幣が生まれ、やがて「金(きん)の預かり証」になり(それでも、いつでも金と交換できる、という実体に裏付けされたものです)、さらに経済が拡大するにつれ、金との交換すらも無くなり・・今は、信用創造機能だとか、お金自体が商品として売買される世界となり、経済が拡大し続けているのです。

そんな経緯を示されるのですけど・・何やらこの金融経済って、砂上の楼閣のような「信用」という、分かっているようで分からないようなものであり、何かの拍子に崩れかねないようなものが私たちの生活を支配する、というか取り囲んでいるんだなぁ、としみじみと感じます。

さらに本書(1冊目)は、経済を語るうえで欠かせない人たち、アダム・スミス、マルクス、ケインズ、フリードマンについても語られており、「経済理論って、時代の要請に応えて移り変わるもの=従来の理論の問題点を踏まえて生み出されるものだなぁ」と実感します。今こそ、新しい理論が待たれている変動期なのだなぁ、とも感じます。

 

そして2冊目は、「ニュースがわかる」ということで、こちらはまさに池上さんの真骨頂ですね。

インフレとデフレ、政府と日銀、年金、リーマンショックなどの現代的な話題と、経済成長、バブル、円高と産業空洞化などの戦後経済史で構成されています。例によって、具体的でわかりやすいです。

こちらでも、フィリップ曲線だとか公開市場操作などの経済用語がちらほらと出てきますよ。

以上です。

適度に経済学用語が出てくるこの本「池上彰のやさしい経済学」は、大学で経済学を学ぶ前などに一読するのも良いと思いますし、社会人の方が経済の復習的に読んでみるのも良いと思います。

何より、新聞の経済記事が読みやすくなりますよ!

 

 

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