「考える心」を超えた【意識】の世界を知ることが大切だと思います

 

以前、山下良道さんと藤田一照さんの「アップデートする仏教」という本をご紹介させて頂きました。

この本の中で山下良道さんが、

ヴィパッサナー瞑想を行じる際、うまくいかないことがある。それは、「シンキングマインドで、シンキングマインドを抑えようとしている」、もしくは「暴れまわるお猿さんが、お猿さんを抑えようとしている」ことにある、旨のご発言をされていました。

 

ここでちょっと、いろいろと補足させて頂きます。

ヴィパッサナー瞑想とは、上座部仏教で行われる主要な瞑想法であり、一瞬一瞬の自分自身や周りを意識して観察し続ける、というものです。

確かに、この手法をしっかりと実修すれば、過去未来に意識が飛ばず、常に今に意識が向き、一切が流れていくものであることを認識できるようになるだろうと感じます。

そして。

このヴィパッサナー瞑想において、「シンキングマインド」「お猿さん」、すなわち日常で「あーだ、こーだと考える理性、浮き沈みする感情」と同じ次元の「私(=普段のこころ)」で自身(これも、日常のこころ・意識)や周りを見ようとしても、暴れまわるお猿さんが暴れ回るお猿さんを抑えようとしているようなもので、うまくいかない、ということを言われています。

山下さんは、この本の他に「青空としての私」という本も執筆されています。

この本のタイトルから示唆されるように、「私」には、理性や感情を超えた意識(=青空)があり、その意識で日常状態の自身を観察することを提案されています。

 

素晴らしいと思います。

 

現代社会では、理性が最高原理とされていますので、それを超える意識のことを「青空」という呼ぶことは、言い得て妙、だと思います。

山下さんのいらっしゃる仏教界、その他宗教界、心理学などの世界では、結構当たり前に認識されている意識状態について、一般社会に受け入れられやすい表現を使われていると思います。

最近では徐々に、ですが一般社会でも瞑想が利用され始めています。

以前ご紹介させて頂いた「マインドフルネス」は、第三世代の認知行動療法として、言語を超えた療法として注目を浴びていますし、グーグル発のSIY(サーチ・インサイド・ユアセルフ)プログラムもマインドフルネスをビジネスに応用したものです。

私が理解する限りでは、それらはまだ、明確に「青空」のような、理性を超える意識状態について言明しているとは言い難いですが、それでも「言語を超えた世界」が認識され始め、応用され始めていることに、期待が持てるなぁ、と思っています。

ヘミシンクでも、このような意識領域をフル活用していますので。

ヘミシンクも、もっともっと一般社会で応用されれば良いな、と思っています。

 

 

 

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