【はじめてのインド哲学】 -多種多様なインド哲学の流れを俯瞰する!-

今回は、

密教が生まれた地であり、チベット密教、真言密教の源流でもある

インド哲学について、「はじめてのインド哲学」という本を参照しながら

俯瞰したいと思います。

 

 

この本の著者の立川武蔵氏は、国立民族博物館教授などを務められて

いた方で、多くの仏教学・インド哲学の本を上梓されています。

そしてこの本では、「自己と宇宙の同一性」という

インド哲学に一貫したテーマを元に書かれています。

3000年にも渡る膨大な歴史を、226ページ程で俯瞰するのだから、

深く触れることは難しいですが、それでもよくまとまっていると思います。

 

さて、まずは大まかなインド哲学史について触れてみます。

 

インド哲学の起源はとてつもなく古いです。

 

本書では、インドの歴史を6期に分けています。

大きく言うと、3期までが概ね各1000年間で、4期以降が各600年間とし、

インド伝統のバラモン正統派非正統派の盛衰という視点で分類されています。

 

時期と特徴をまとめてみると、以下のようになります。

(「非正統派」という言葉は当事者の方には少し抵抗があるかもしれませんが、

本書の表記を踏襲させて頂いています)

 

第一期 紀元前 2500~1500

             インダス文明期。特に哲学は無い。 

第二期 紀元前 1500~500

             正統派:リグ・ヴェーダ。ウパニシャッドの整備。

第三期 紀元前 500~紀元後 600

             非正統派:仏教、ジャイナ教などの開教、興隆。

             正統派:インド六派などのさらなる進展。

第四期 紀元後 600~1200

             正統派:ヒンドゥイズム、ヴェーダーンタ(上記インド六派の一派)の興隆。

             非正統派:密教(タントリズム)の一般化。

第五期 紀元後 1200~1800

             正統派:イスラム支配下のヒンドゥイズム。

             非正統派:インドでの仏教の消滅。

第六期 紀元後 1800~

             正統派:ヒンドゥイズム復興=シュリ・ラーマクリシュナ、ラマナ・マハルシ。

 

 

もちろん、これ以外にも数々の宗派、学派、思想があるのですが、

書き切れませんね。ごく大まかな流れ、といったところです。

細かくは、また、各思想・哲学として記事にまとめたいと思います。

 

さて、上記のとおり、

インドに哲学が芽生えたのは紀元前12世紀~9世紀頃といいますから、

何と、3000年くらい前に遡ります。

リグヴェーダの頃から哲学的な思索が始まっていきます。

 

その少し前(紀元前15世紀頃)、

ギリシャ人、ゲルマン人と同じ祖先をもつアーリア人

インドに入って来て以来、インドでも哲学的思索が始まった、と言いますから、

インド人が哲学好きなのも何となく頷けると思いませんか。

 

また、補足説明させて頂くと、

第5期に「イスラム支配下の」という表現があります。

この時期のインドへはイスラム教が入って来ており、

ヒンズー教、仏教とも大弾圧を受けることとなります。

仏教に至っては、インド内で滅んでしまう結果となりました。

ヒンズー教も大きな影響を受けたようです。

 

本記事の一番上に書かせて頂きましたが、インド哲学では一貫して

「自己と宇宙の同一性」というテーマを持ち、何と3000年間も続いてきました。

これだけの長期間、一貫して同じテーマを追い続けるというのは、

他に類を見ないのではないかと思います。

 

奥が深いですね。

 

 

今回は以上です。

次回に続きます。

 

 

 

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