人は、誰もが「多重人格」 ー多重の人格を使い分けることが大切だというお話ですー

 

今回は、たまたま本屋で見つけた田坂広志氏による本人は、誰もが「多重人格」について紹介します。

基本的にこの本はビジネスのジャンルの本になるのだろうと思います。

副題に「誰も語らなかった才能開発の技能」とあります。

 

この本では深層心理学(分析心理学)の知識がふんだんに生かされています。

ユングの言う「ペルソナ=仮面=外界に適応するための社会的な人格」という用語も出てきますね。

 

さて、本の内容に入りましょう。

 

人は誰でも、家、会社などの様々な環境に応じた様々な人格=ペルソナ」を使い分けています。どんな人でもペルソナを使い分けています。

 

田坂氏は、その「様々な人格」を、様々な環境のみならず会社内などの一つの環境でも使い分けできる能力こそが「多重人格のマネジメント」とも言われ、

そのような場面において「幾つもの人格を柔軟に使い分ける」能力こそが仕事の出来る人であり、器の大きな人である、ということを言われています。

 

状況や場面に応じて適切な人格で処することができるならば、自然に「幾つもの才能」が開花していく、ということですね。

 

さて少し話は飛びますが、「多重人格」「ペルソナ」について思うことがあります。

 

私自身もそうなのですが、数日程度会っただけの人に対して「あの人は○○な人だ」と性格面・人物像などを決めつけてしまいそうになる時があります。

 

私自身、人には多面的な面があることを踏まえ、できるだけ人をジャッジしないことを肝に銘じているつもりなのですが、「人を多面的な存在」として見ることは本当に難しいことだなと感じます。

 

上記の話にあるように、人は多面的な側面があります。

例えば、私の環境だと、ヘミシンクセミナーで見せる顔、家で見せる顔、経営コンサルティングをするときの顔は間違いなく違うと思いますし、同じ場面でも日によって違うと思います。

意図的に使い分けるときもあります。

 

まあ要するに、一面では「他人をむやみにジャッジしない」ことと、もう一面では「自身としては多重人格のマネジメントを行う」という事を心がけていきたいと思っています。

 

さて、話を元に戻します。

 

この本では、上記のような才能を開花させていくための練習法などについても述べていらっしゃいますが、そこまでは書かないことにします。

 

一点だけ、興味深い視点について紹介させて頂きます。

我々が、自らの「人間性」を高めていこうと思うならば、自分の心の中の「エゴ」を適切にマネジメントする必要があるのです。

我々が、本当に「エゴ」を捨て去ったならば、生きていくことはできないでしょう。

そして、「エゴ」は、表面に出てこないように抑えても、必ず、別なところで形を変えて、表に出てきます。この厄介な「エゴ」の動きに処する方法は、実は、ただ一つです。

ただ、静かに見つめる・・・。それだけです。

それだけです。ただ、静かに見つめる。

それだけで不思議なほど、「エゴ」の動きは静まっていきます。

 

普段考えている思考レベルで「エゴを抑えよう」としても難しく、より高い次元で「ただ見つめる」ことでエゴが消え去っていくと言えるのでしょうか。先日書かせて頂いた記事「仏教3.0」「シンキングマインドが見つめるのでなく、青空が見つめる」ということにも通じるように思いました。

 

エゴというテーマに関しては、この後もっと話が発展していきます。

「大きなエゴを持つ」とは?などの話ですね。

 

総じてかなり深い部分まで言及されているのではないかと思います。

示唆を与えられる本だと思いました。

 

 

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